Coolier - 新生・東方創想話

生と死について 藤原 妹紅&上白沢 慧音

2005/01/15 06:18:06
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「慧音…私はいつ『死』が迎えにくるのだろうな」
妹紅は突然そんなことを言った。
「突然どうしたのだ?妹紅」
「最近は輝夜から合計8人のわけがわからない刺客がきた」
「奴らは強かった…輝夜よりもな…」
「しかし、奴らは輝夜と違い、殺す気はさらさらなかった」
「殺そうと思っても私は死なない」
「一番そう実感したのはあの幽霊二人組みが来ても無駄だったこと」
「あの扇子を持っていた奴は死を操るらしいがそれでも私は殺せなかった…」
「それどころかむこうが私を恐怖していた」
「私は生きている意味があるのだろうか…」
妹紅は徒然そのような事を言った。
「妹紅…時が経てば色々思うこともある」
「人間も妖怪もこの世に命を受けて生まれてきたのだ」
「幽霊とかは…?」
「あの者達も元は現世にいて現世の役目が終わったから、霊界で次の役目をしているのだよ」
「妹紅は何かやり残したことがあるのか?」
「輝夜を殺す事…」
「妹紅…それはもういい…妹紅もそれが無駄だって事をわかっているのだろう?」
「まあ…あいつも蓬莱の薬を使っていて私と同じ不老不死だ」
「他にやり残したことなんて…」
「…」
「妹紅!人間の為に何か私と一緒にしないか?」
「人間の為…?」
「そうだ!人間の為ならいくらでもある!」
「しかし、私は人間に疎外されてきていままで生きてきたんだ…それを」
「大丈夫だ!初めは私が護っている里から始めよう」
「それなら私が皆に説明すれば分かってもらえる!きっと!」
「うーん…」
「行こうよ!妹紅」
「慧音がそういうなら…」
「それじゃあ、善は急げ!いまから人間の里に行こう!」
慧音は妹紅の手を引っ張り人間の里に向かった
「ちょっ、ちょっと待ってよ。慧音!」
妹紅は慧音の顔を見た。
「(慧音の笑った顔を見たのは久しぶりだな)」
慧音は笑っていた。
「(慧音が喜んでくれるなら私も生きる意味があるって事だな)」
慧音は妹紅の顔を見返した。
「(妹紅が笑っている…!)」
妹紅は自分でも気付かない内に笑みをこぼしていた。
「(妹紅もこれで人間に心を開いてくれればいいが…)」
「慧音!」
「な、なんですか?妹紅?」
「早く行こうよ!人間の里へ!」
「(妹紅が自分から…)」
「ああ、行こう」



それから遥かな未来…
一つの里に伝説が生まれる…
不老不死…
人でありながら人ではない存在。
だが、そこの里の人はそんな事を気にはしなかった。
慧音も妹紅も自分の正体を人間に話した。
しかし、誰も恐がらずにみんなが口を揃えて言った
「慧音は慧音、妹紅は妹紅だろ」
「そのことはもう何事にもかえられないから」
その話は未来永劫伝えられた…
妹紅と慧音の未来は明るいかもね…
カシス
[email protected]
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コメント



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42.70名前が無い程度の能力削除
このペアは一番好きだなぁw