- 分類
- パロディ
- 魔法少女まどか☆マギカ
「僕と契約して魔法少女になってよ!」
そう言ったのは、奇妙な外見の生き物だった。
白い兎のような胴体に猫のような頭部。垂れ下がった耳には天使を思わせるリングがはまっていて、実際身にまとう雰囲気も神の遣いのようである。
しかし、口元にはかすかな笑みを湛えているものの、二つの赤い瞳はガラス玉のような無機質な光を灯し、ある種の不気味さをも内包していた。
生き物は、口調だけは興奮気味に続ける。
「僕は、君の願いごとをなんでもひとつ叶えてあげる。なんだってかまわない。どんな奇跡だって起こしてあげられるよ」
「………………」
「それと引き換えに出来上がるのがソウルジェム。この石を手にしたものは、魔女と戦う使命を課されるんだ。願いから産まれるのが魔法少女だとすれば、魔女は図書館への引き籠もりから産まれた存在。魔法少女が希望を振りまくように、魔女は偏った知識と咳による血を蒔き散らす」
「………………」
「君が産み出すかもしれないソウルジェムの大きさは、僕には測定しきれない。これだけの資質を持つ者と出会ったのは初めてだ。君が力を開放すれば、奇跡を起こすどころか、宇宙の法則をねじ曲げることだって可能だろう」
「………………」
「だから改めて頼むけど、この世界を救うため、僕と契約して魔法少女になってよ!」
話を聞き届けた妖怪は、細くため息をついた。
「ごめんなさい。ご希望には答えられませんわ。私にその役目はふさわしくない」
八雲紫は目を閉じ、とても残念そうに眉をひそめて、
「だって私、魔法は苦手ですの」
- 作品情報
- 作品集:
- 最新
- 投稿日時:
- 2011/04/01 23:52:29
- 更新日時:
- 2011/04/01 23:52:29
- 評価:
- 8/19
- POINT:
- 8085547
- Rate:
- 80855.72
紫なら最初から魔じぇしふぇいえいbvくb
QB「いくら僕でもできないことはあるよ」
>魔女は偏った知識と咳による血を蒔き散らす
パチュリーさん…www
年齢的にも魔法使いになる資格はありそうですね…w