妹紅はトロッコに乗って鉱山の奥に進んで行った。
向かう先には、古代の遺跡があるに違いないと彼女は確信していたのである。
『失われた古代の技術は星をも落とすと彼女は確信していたのである』
しかし、その後どうなったのか知るのは天体観測する学者ぐらいだと思う。
「月が落ちます」
「永琳、それってどういうこと?」
「天体の動きを見ますに、月が落下しています」
望遠鏡を覗き込んで、天体観測している永琳がそう輝夜に報告したのだった。
「え? それってまずいんじゃない?」
そのわきで、お月見していた輝夜はそんなことを急に言われてお酒に浮かべていた月を朧に揺らせた。
「今後のお月見に影響があると私は確信しています」
「いや、そういう事じゃなくて」
「あれでしたっけ、妹紅に今夜は月が~、が言えなくなりますね」
「……それも違う。私は言われる方」
話の展開というか、世界観がとても独特で引き込まれるようで何度も読み直しました!
それなのになんというか、自然な感じもやはりあってすてきだなと思いました