恐慌焦燥話

タイトルから私に会いにこい

2017/04/01 02:30:49
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「やっべえ、完璧に忘れてた」
私、宇佐見蓮子は布団にくるまってからつぶやいた。時刻は深夜。早朝五時には起きなければならない。
今日は親とアパートを探しにいかなければならないのだ。めんどくせえなあ。夕方まで寝てえ。
とにかもかくにも、今、私にとって問題なのは、東方そそわの年に一回の恒例行事をすっかり失念していたことだ。
四月一日は、すべての足かせとアンチから解放されて、自由自在に文章を書ける日である! うっひょー! てか夕方まで寝てえなあ。
考えろ、蓮子。私がつくれる最大限のメタ作品を投稿するのだ。今投稿しなければ、一日新居探しをしなければいけない今日に、もう執筆時間は残されていない。
「よしっ!」
私は声を出してから、手もとのスマホの電源を入れた。ついさっき7.0にアップデートされたアンドロさんだ。二つのアプリが同時にできる、そう、アンドロさんならね。

しかし、そこで私はあることを思い出す。
あれー、携帯から作品投稿できないんじゃなかったけ。
七年前、そそわを初めて知った私は、当時のガラケーで作品投稿をこころみた。しかし、結果はダメ。なんか、もうダメ。すっごいダメ。
管理人さんの手がガラケーのパカパカに持っていかれてしまったかと疑うレベル。
あのときから、家族の目を盗んでデスクトップパソコンでちまちま作品をつくる日々が約束されたのだ。
そんな家族とも、とうとうお別れの日が近づいています。今日は朝から不動産屋さんで物件を探さなければいけません。がんばるぞ。

私は一縷の望みにかけて、スマホから作品投稿をこころみる。
頼むぞ、管理人さんの手が手帳型スマホケースのパカパカに持っていかれていないことを祈る。

もし、この作品が投稿されていたら、私の悲願は達成されている。四月一日のお祭りに参加できているのだ。
みんな、一緒に今日をたのしもう!
具体的には夕方の三時半ぐらいまで寝てたい。
シンフーとかいうそそわ作家の名前を借りよう
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コメント



0.簡易評価なし
1.2890奇声を発する程度の能力削除
愛に来た
2.2890月宮 あゆ削除
素晴らしい
これこそ クーリエ恒例エープリールフールネタ
3.2890智弘削除
お部屋探しは、理想の条件を並べ立てた後にどうしても必要なものを抜き出して、これだけは譲れないという一線を設けると決まりやすい、かもしれません。