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パチュリー・ザ・ファイナル

2015/04/01 23:52:20
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 ことの発端は例の如く、年末の焼き肉だ。
 この席上、次回はどんな話を書こうか、とあれやこれや、サークルのメンバーとアイディアを出し合っていた。
「やはり、普遍性のあるテーマを持ってきたいね」
「季節、とか、ご飯、とか?」
「うん。でももうそれ、あるんだよね」
「俺ちょっと興味があるのがあってさ。"ゾンビ"ってどうよ。ゾンビ。これすごいよ。さいきんのFPSってたいていゾンビモードあるじゃん。作り手側も、ソンビって要素一個入れると、ほんと色々できるて気づき始めてるんだよ」
「いいけど、いやよくねえけど、それバッドエンド以外の着地点あるの?」
「知らね」
 とまあ、とりとめのない話をしつつ、肉を焼く。焼いては食う。酒も飲む。火力発電所が乱立していた。
「おれさあ、まえから書いてみたいのあってさ」
 と、言い出したのが俺だ。
「パチュリー、っていうの。闇金の用心棒やってる売れないボクサーのパチュリーが」
「待て待て待て待て」
「おかしいおかしいおかしいおかしい」
「うるせえ、聞け。でも、問題が一個あるんだよ……『エイドリアン!』っていう、有名なせりふがあるだろう? あれを、誰の名前で叫べば一番しっくりくるのかな、って」
 うーむ、と皆が唸った。
「レミィー! とか、こぁー! とかじゃ、納まりが悪いだろう?」
 その時だった。隣でヤニをモクモクしていたPという男が、ぼそりと言った。
「小悪魔の本名を、エイドリアンにすればいいんじゃね」
 天啓だった。
 それだ、と思った。
「それだ!」
 あたかも、エウレカ、とでもいうかのように、俺は膝を叩いた。
 小悪魔好きで通っているHという男が、露骨に嫌そうな顔をしたが、無視した。
 
 ……まあ、だいたい上記のような経緯があって書き始めたのだけど、いつもの如く見積もりが甘かった。
 だいたい、さっきパチュリー、じゃなかった。ロッキーⅤを観たばっかなんだよ。で、もう今日は残り何日? え、20分ちょっと?
 流石に20分で、借りてきたロッキー・ザ・ファイナル(102分)を見るには無理があった。技術的な顕界というやつだ。
 背後にいる娘が、なんでもっとはやくはじめなかったの、といって冷淡な目を向けてきます。中学校に入ったばかりの霊夢は、まだまだセーラー服がコスプレのように見えていますが、じきになじむでしょう。そうそう、ロッキー5もそういうはなしだったよね。ロッキージュニアが、トミー・ガンにパパを取られてぐれちゃうっていうね。
 まあ、霊夢は、お父さんが書き物に夢中になっても、ぐれるどころか相手にもしてくれませんが。
 構って、遊んでと背中によじ登ってきたのも、つい昨日のことのように感じるのだけどね。はやいものだね。
 まあそんなわけで、本当はもっといろいろやりたいことあったんですけどね。それを黙して書くのではなく、こうして駄文にしちゃうあたり、お父さんの器が知れるね。
 焼け落ちた鈴奈庵を立て直すべく拳ひとつで成り上がってきた小鈴ちゃんに、引退を引きとめられたパチュリーがボコボコにされたりとか。
 魔界からやってきた殺人マシーン、アリス・マーガトロイドに魔理沙が殺されたり。そういうの。
 
 でも、なんだろう。書かなくて正解かも知れない。
 その間に、娘の相手ができるものね。

 そういえば相棒、終わっちゃったなあ……あーあ。
Halozyの冬コミ新譜Viva Evolution に物凄いデコトラでパチュリーが物凄いうた、というのがあって、このアルバムをぐるんぐるん回して書いてました。
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