MYST

パチュリー2

2015/04/01 23:28:04
最終更新
ページ数
1
閲覧数
646
評価数
1/4
POINT
153

分類タグ




 (各々、例のテーマを脳内で再生しつつお読みください)


 前回までのあらすじ

********************

 フェザー級世界王者、霧雨 魔理沙との公式戦に臨んだパチュリーは、50対1の賭け率からも解る通りの圧倒的な実力差を跳ね除け、驚くべき健闘を果たした。
「おまえとは、二度とやらねえ」
 まぶたを腫らし、切れた唇でそのように毒づいた魔理沙は、微妙な判定をモノにしてどうにか王者のタイトルを防衛した。
 一方のパチュリーにとっては、勝敗の行方はさしたる問題ではなかった。最後の最後まで粘り抜いたことこそが、彼女の勝利だったからだ。そしてパチュリーは、彼女の愛する女性、その名を読んだ。
「エイドリアン、愛してる」
 小悪魔(本名:エイドリアン)と固く抱き合って、パチュリーは試合会場を後にしたのだった。

********************

 試合の熱気も冷めやらぬ会場。
 小悪魔と、トレーナーの美鈴に肩を借りて、立ち去ろうとするパチュリーを呼び止める声があった。
「おい、待ちやがれ! 私は、これを勝ちとは思っちゃいないぜ」
 霧雨 魔理沙である。彼女もたいがいにしてひどい面構えだった。金髪はあちこちが血で固まって、頬にこびりついている。片目はすっかり塞がっているし、舌まで切っているから滑舌も悪い。もっとも、相対するパチュリーも似たようなものだ。今はまだ、お互いアドレナリンの効果で持っているが、今晩は眠れないだろう。
「なあに。勝ったのはあなたよ。もう決着はついたわ」
「負けた? 負けただと? この歓声を聞いてもか!」
 なるほど、会場には未だパチュリーコールが響いている。みな、王者魔理沙にここまで食い下がった『図書館の種馬』に、このひと試合でノックダウンされてしまっているのだった。
「再戦だ。今度こそ、私の実力をみんなに解らせてやる、おまえにもだ」
 意固地になった魔理沙には、もうなにを言っても無駄である。パチュリーはとぼとぼと会場を後にした。取り囲む記者たちは、スポンサーであるレミリアが追い払ってくれた。

 さて、紅魔館地下ボクシングジムには、パチュリーの雄姿を見たワナビが詰めかけていた。美鈴は彼女たちの相手に大忙し。パチュリーも、他にやることもないしでやれバケツを運んだりタオルを畳んだりと地味な仕事に精を出していた。
 選手たちが引けたあと、パチュリーはいつものように図書館へ足を運び、司書の小悪魔に本を借りて、ふたりで帰路に着くというのがここ最近の約束だった。なお、総ては紅魔館の中で終結しているのだが、まあどのような光景を思い浮かべていただいてもこの話的には何ら差し支えはない。たとえばそう……在来線行き交う高架の下をくぐり、似通ったレンガ造りの家々が立ち並ぶ路地を歩く、幸せそうなふたりとか。そういうの。
 そう、ふたりは幸福だった。
 ゆえに、魔理沙に受けた再戦の申し入れなど、もう頭のどこにもありはしなかった。
 ただ、新たな人生を楽しんでいた……わけ、だが。十代や二十代ではなかなか気付けないことであろうが、人生というのは実に巧妙な罠を仕掛けてくる。振り切ったと思った過去がドヤ顔で角を曲がった先に待ち受けているなんてのは、実際よくある話だ。
 この場合、パチュリーを待ち受けていたのは、文々。のテレビカメラを引き連れた霧雨 魔理沙だ。往来で――まあ実際には、紅魔館の廊下の一角で――パチュリーを待ち受けていた魔理沙は前置きもなく口上をぶち上げた。
「私と戦え、パチュリー。おまえもボクサーだろう」
「よしてちょうだい。この本、返却が明日までなのよ」
「怖いのか? なあパチュリー。私はな、あの試合はドローだったと思っているんだ。こうして胸を開いてチャンスをやろうって、その好意をふいにするのか? それでも魔法使いかよ!」
 平坦な胸をどう開くのかは知れないし、勝手な言い分であることは明らかだ。しかし、それでも魔法使いか……という言葉には、引っ掛かるものがあった。
「魔理沙、わたしは」
 しかし、口車に乗りそうになるパチュリーを小悪魔が押しとどめる。試合のあと、パチュリーの活字を追う目が衰えていることに小悪魔は気付いていた。ボクシングとはそういうものだ。
「行きましょう、パチュリーさま」
 しかし、魔理沙とて遊びにここにきているわけではない。プライドのかかった再戦なのである。彼女はリターンマッチの実現に様々な手を回していた。頑として首を縦に振ろうとはしないパチュリーであったが、不可避の再戦が徐々に近づいていることは、薄々肌で感じていた。

 ある朝のことだ。届いた郵便物を仕分けていた小悪魔の横で、いつもそうするようにパチュリーがコーヒーを飲みながら新聞を読んでいた。と言っても、時事にはさほど興味がない。もっぱら彼女が関心を寄せるのは古書に関する広告欄だ。幻想郷には外から流れ着いたものや、消え失せたもの、長らく探し求められながら、未だ発見されていない未整理資料が山のように存在する。
 そして、好事家ばかりなので買い手にも困らない。ゆえに、素人は人手を駆使して、様々な未整理文庫に当り、少しく価値のありそうな書物・資料を見つけては、こうして広告を出し買い手を募っているのである。これは実際、大規模な裾野を持つ、層の厚いワーキングフィールドだった。
「……これは!」
 そして、出品されるのは、古書ばかりではない。歴史的事象に遭遇した経験のある妖怪がしたためた同人誌なども、相当な価値が認められている。この朝パチュリーが見つけたのも、そういった類のものだった。
「八雲紫フルヌード写真集……だと」
 このあとめちゃくちゃ注文した。
 しかし、いつもならばここで小悪魔の方から「そんなの見たいのかよ」という冷淡なツッコミが入るはずなのだが……それがない。見ると、郵便物をひとつひとつ開封していた彼女が固まっている。
「どうしたの?」
「……請求書が」
 彼女が手に持ってわなわなとふるえているのは、カード会社からの引き落とし明細だった。横から覗き込む。
「えーと〇が……えー……いくつだこれ」
 天文学的な数字であることは、間違いなかった。軽く紅魔館の年間予算を越えている。
「え、わたし、買い過ぎちゃってた?」
「買い過ぎたとかってレベルではないですよ! いったいどうなってるんですか!?」
 慌てた小悪魔がパチュリーを問い詰める。お金に頓着しない人だという事は知っていたが、高々数カ月でここまで浪費するなど考えにくい……果たして、調べを進めるうちに判明した。
「霧雨魔理沙の仕業か……」
 左様。パチュリーの趣味嗜好をリサーチした魔理沙は、パチュリーが瞬時に購入を決断するキーワードを特定し、新聞に高価な古書の広告を出しまくったのだ。明細の引き落とし先が軒並み『霧雨魔法店』なことからも明らかだ。
 ともあれ、こうして。
 パチュリーは再戦に、挑むことになった。

「魔理沙の野郎、この私にこんな莫大な借金を負わせるとは」
 テメエで作ったローンではあるが、まあそう思う気持ちも解らなくはない。さっそくパチュリーは本格的な対魔理沙殲滅計画を立案し、過酷なトレーニングに身を投じることとなった。
「前回、パチュリーさまが最も苦しめられたのは何だったでしょう……そう、魔理沙の、フットワークです」
 美鈴は試合映像を交えてこう解説した。パンチの重さではパチュリーに分がある。しかしヒットを奪った回数でいえば圧倒的に魔理沙が多い。素早い動きに翻弄されない戦術が必要だった。
「そこで、パチュリーさまにはきょうからこの娘とトレーニングをしてもらいます」
「よっす、どうも」
 そう言って美鈴が連れてきたのは、いつも彼女が門前で遊び相手をしているチルノら妖精たちだった。
「彼女たちをフットワークだけで捕まえてみてください」
「えー……」
 正直、そのトレーニングを疑ってかかったパチュリーだったが妖精というのは全く動きの予測がつかない。生来魔法使いである彼女は規則性・法則性を見出すことには長けていても、反射神経の勝負となれば赤子同然だった。
 早くに起き出し、生卵と牛乳でたんぱく質を摂取してからの走り込み。陽が高くなるころには妖精たちを追いかけ回し、昼過ぎにはウェイトトレーニングにいそしむ。スパーリングは二日に一度だ。徐々に、読書で鈍っていたボクシング勘が戻ってくるころ。
 魔理沙もまた、トレーニングに余念がなかった。
 白蓮おばあちゃんがママチャリで追いかけてくる中を走ったり、図書館に忍び込んで主の居ぬ間に持てるだけの本を担いで全力疾走したり、神社で飼っている鶏の産んだ卵を盗んでがぶ飲みした後ダッシュで逃げたけど速攻捕まって卵を産まされそうになったり。その特訓は熾烈を極めていた。すべては、パチュリーとの再戦で、自分の最強を証明するためだった。
 かくして、両者は、互いにベストコンディションで試合の日を迎えることになる。
 間々に小悪魔が妊娠したりもしたけど、まあ別にそれはいいとしよう。

 試合当日。
 出産したばかりの小悪魔の手を握って、パチュリーは勝利を約束した。すっかり本読みの手からボクサーの手に戻ってしまったパチュリーに少しの寂しさを覚えた小悪魔だったが、八雲紫フルヌード写真集を病床に差し入れに来たあたり、パチュリーは実際全く何にも変わっちゃいねえと気づき、まあそれはそれで安心した。
 リングに上がるパチュリーをテレビで観ながら、小悪魔はシーツを握り、恋人の、そして、母親になったばかりの少女の無事を祈った。
「パチュリー様が無事にリングを降りられまs……!? え、あのラウンドガールって八雲紫じゃない!? うわ、超脱いでる……」
 無事を祈った。

 ゴングが鳴る。
 パチュリーはあくまでも受け身の体勢だった。魔理沙の動きは素早い。これは魔理沙が生得的に持っている特技をさらに伸ばしたものであり、パチュリーがどうあがいて追いすがれるものではない。だから、あえて無理に追おうとはしない。
 しかし。
 足では追えなくとも、眼では追える。その動き。足運び。次に、どこに行くかまで。
 パチュリーはその眼で見通していた。仕掛けてくるタイミングさえ解れば、勝負はできる。確信があった。あった……の、だが。
「――――!?」
 最初に反応したのは、耳だった。
 ぱん、という鋭く、軽妙な音。
 どこから響いたものだろう。ひどく近い……近い。いいや。
 近いなんてものじゃない。鼻先だ。音は、全く鼻先で生じていた。そう。より正確にいえば、顔面が、魔理沙のジャブにより、打ち抜かれていたのだった。衝撃を、遅れて脳が認識する。ガードしようとするが、顎が上ずっており魔理沙の位置が解らない。咄嗟に右の拳を繰り出した。それが、1ラウンド目でノックダウンという最悪の結末からパチュリーを救った……グローブの先に、カスった感触。
「フッ――フウウッ――良い反応だ、パチュリー!」
 なんということだろう。
 魔理沙の拳。これを、パチュリーは防ぐどころか、『来ること』すら解らなかった。一方的に喰らっていた。心理に動揺が走り、それが体軸に迷いを伝播する。拳は精彩を欠き、パチュリーは見る間に劣勢に追い込まれた。
 無論、パチュリーとて遊んでいたわけではない。ジャブの一発や二発をまともにもらった程度はダメッジのうちに入らない。
 しかし、初撃の動揺は後を引いた。一方的に打たれる展開が続く。第二ラウンド、第三ラウンドといいところがまったくないまま過ぎていく。徐々に、かつて切れた箇所から血がにじんできた。そうなればいっそう視界は狭まり、状況は悪化していくだろう……どうにか、この劣勢をひっくり返さねばならない。
「美鈴。誘い込むわよ」
「よおし、いいだろう。目にも見せてやれ!」
 第四ラウンド。パチュリーは一変し攻勢に転じた。長い髪を後ろに束ね、堅くグロープを結び、魔理沙との距離を詰めていく。魔理沙は経験豊富なファイターだ。パチュリーが前回の勝負の時と同様、捨て身のインファイトに持ち込んでくるのだと判断した魔理沙はリング中央を維持。策には乗らないという姿勢を示す。
 きゅ、きゅとシューズが鳴る。パチュリが腰を捻り、得意の左フックを放とうとする。魔理沙はぎりぎりの距離まで近づき、大ぶりのあとにできる隙に食らいつこうとした――が。
「…………!?」
 来ない。来なかった。フェイントだ。パチュリーの左フックは囮。腰を捻った姿勢のまま、ほとんどノーモーションで身体を滑らせさらに魔理沙へと肉薄するパチュリー。対応に窮したのは魔理沙だ。かわし、逃れることはできた。だが、咄嗟に、神経がそれを拒絶した――左様。以前の戦いで、魔理沙はそうやってパチュリーに渾身の一撃をもらったのだ。回り込んでからの一撃。それは苦い経験として、魔理沙の行動を制限していた。
「かかったな、アホめ!」
「なにい――」
 正面からクリンチしようとした魔理沙だったが――その足が、そう。まるで、土俵際まで押し出される力士よろしく、つるつると滑る。向かおうとしたのとは、まるで反対側へ――ああ、なんということか!
 パチュリーはクリンチしてきた魔理沙を無理やり、ロープ際まで押し出した。壁ドンならぬロープドンの勢いである。
「うあッ!」
 パチュリーの反則ギリギリの膝蹴りが魔理沙の脇腹に刺さる。逃れようとするが、背後のロープが魔理沙の胴体を押し戻した。衝撃が倍加して伝わる。レフェリーがブレイクを取りに来るまで、魔理沙は大きなダメッジを負っていた。
 まさか。パチュリーにここまでの勝負勘があろうとは。大概の展開を予想していたが、ここまでは予想の埒外だった。
 試合は振出しに戻る。テレビの前では、小悪魔がはらはらしながら試合を見つめていた。というのも、リングガールの八雲紫の露出度が、ラウンドが進むごとに増しているのだ。既に乳首はばんそうこうで隠れるのみになっている。
「このままじゃ、まずいわ……お願いパチュリーさま、次で決めて」
 そしてまた、パチュリーも、長くは続けられないであろうことに気付いていた。
 やはり実力差が歴然としているのだ。長引けば長引くほど、魔理沙がポイントを重ねていくのは避けられない。ノックアウトを狙うのも手だが、リスクが高すぎた……いいや。
 本当に、そうか?
「美鈴、美鈴!」
「どうしたパチュリー!」
「私の顔、どんなふうに見える?」
「ひでえツラだよ。けどやっこさんだって同じさ」
「違う、ちがうそうじゃないの……前の試合と比べて、よ」
「そりゃあ……」
「マシなのね?」
「ああ、まだ目も切れてない、綺麗なお顔さ。前と比べれば」
「なら。まだまだ、打たれても大丈夫ってことよ」
「ちょ、パチュリー!」
 グローブを撃ち鳴らし、パチュリーは笑顔で魔理沙に向かっていった。
 その足取りは全く楽しげで、そのラウンドにしこたまパンチをもらってきたにも関わらず、変りばえもしなかった。
「あいつ、おかしいんじゃないのか」
「そうね、だけど魔理ちゃん。そういうあなたも、笑っているわよ」
「なんだって、そんなばかな」
「本当よ。挑発に乗ってはダメ。落ち着いて、打撃を重ねるの」
「挑発、挑発だって――」
 再開を告げる、ゴングが鳴った。
 なるほど、挑発、そうだったのかもしれない。魔理沙はいつしか、打ちつ打たれつしている試合展開を自然に受け入れていたが、これが果たしてどちらに有利な試合展開だったか。よく考えてみる必要があることに、彼女は気が付いた。
 だが、もはや時すでに遅し。残すところが最終ラウンドだけでは、ポイント狙いでももはや魔理沙は優位を確信できなかった。
 そして、なにより。
 魔理沙は、決着をつけるためにここまで努力を重ねてきたのである。
「なら……いっそ、このまま。最後まで打ち合うことこそ、私の望むところだぜ」
 ボタボタと粘膜混じりの重たい血液を顔面から垂らしながら、魔理沙は今日いちばんの笑顔を浮かべた。
「っくぞオラァ!」
「こいやオラァ!」
 魔法使い同士が気炎を上げ、最終ラウンドに突入してゆく。
 凄まじい、打ち合いだった。
 魔理沙もパチュリーも、クリンチを取ろうとはしなかった。コーナーに追い込まれてなお、パチュリーはガードしようとしなかったし、魔理沙もまたボディを撃たれるがままにした。ただただ、お互いをノックアウトしてやろうという、恐ろしいまでに圧力の乗った拳の応酬が繰り返された――ならば。
 最後に立っているのは、どちらになるか。

 殴打に次ぐ殴打。打撃に次ぐ打撃。決定打に次ぐ決定打。
 
 互いの肉体は、とうに限界を超えている。ならば。
 この戦いを制するのは、つまり。より肉体を、精神が凌駕している方……という事になるだろう。
「なあに、それ。肉体を凌駕した、精神?」
「知らねえよ、そんなこと。よりタフな方が、勝つってことだろ」
 だが、残念ながら。両者の思惑も、意志も関係ないところで、決着がついた。
「おあ――っ?」
「ええ――っ?」
 パチュリーが、飛び散った汗で出来た水たまりに足を滑らせた。
 不十分な拳が、不意を突かれた魔理沙の頬に吸い込まれる。
 ぼしん、と間抜けな音が響き、ふたりがふたりとも倒れ伏した。
 そして……立ち上がったのは、どちらであろう。どちらだろう、どちらだろう。
 だが言えることがあるとすれば、よりダメッジが少ないのは、倒れるときに顎を殴られていない方であろう、という事だけであり……そしてそれは、そう。
「ダウン! チャンピオン、ダウン! ……立てません!」
「…………ふえ?」
 こうしてパチュリー・ノーレッジは――幻想郷でも有数の頭脳を持つ魔法使いである彼女は、頭に大量の疑問符を浮かべ、顔のあちこちから血を出しながら、新たな世界チャンピオンとなったのだった。

 ようやく状況が呑み込めた頃、パチュリーはマイクをもたらされた。
 勝利宣言の時間だった。
「まずは、チャンスをくれた魔理沙に感謝したい。トレーニングしてくれた、美鈴にも」
 観客の中から、ひときわ大きな声を上げるものがあった。
「パッチェさん結婚してくれ!」
「ごめんそれ無理!」
 失笑が起こった。
「そして……幻想郷の賢者にも感謝したんだ。わたしには子供も生まれたし、今日は人生で最高の夜よ。
うちで待っている司書に、ひとこと言わせてちょうだい……エイドリアン! やったわよ」
 高らかに、拳を振り上げる。
 魔理沙が、大きく息を吐き、おばあちゃんの膝に頭を預けた。
 パチュリーコールは鳴りやむことなく、最高の夜が深けていった……。





続きは来年にでも
保冷材
簡易評価

点数のボタンをクリックしコメントなしで評価します。

コメント



0.150簡易評価
1.3無名のプレイヤー削除
ゆ、ゆかりんのセクスィーな描写に注意をもってかれて試合に集中できませんでした!