くーりえの掲示板

走れ智弘

2014/04/01 22:52:54
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『コー! アクマイキー』
『女がいっぱい』
『嘘販売株式会社』
『心理セラピスト鈴仙のカルテ』





『コー! アクマイキー』 

「お名前をご記入ください」と言われただけでガチ泣きするとご近所でも評判のコアクマイキーです、こんにちは。

 先日、新たな雇い主となったノーレッジ魔女様からお名前をいただいたわけですが、遠まわしにチェンジを言いつけられてるんですかねコレ。
 かといって、反対する気はありません。
 雇い主はもう見た目からして妖艶な魔女様です。全体的に紫色のカラーリングからはちょっと旬を過ぎた女の匂いが感じられますし、あわよくばその持て余した身体をしずめるためのあれやこれを命じられるかもしれません。
 ノーレッジ魔女様とネチョネチョした関係になりたい。毎晩私をベッドの上で司書から賢者に転職させる魔女様に、「ノーレッジ魔女様の体は私専用のダーマ神殿ですね、これから毎日通います」と小粋な悪魔ジョークを枕元でささやきたい。
 そういったささやかな願いが、この名前に耐える勇気を与えてくれるのです。

 まあ、反抗として、ノーレッジ魔女様がガムを喉に詰まらせる光景を妄想したりもしますけど。
 私くらいのプロになると世間話の合間に顔面でナスビを育てる魔女っ子を想像することもたやすいのです。

「呼んだ?」
「呼んでませんよ」

 突然話しかけられたので返事をしてみたら、見知らぬ人がナス色の傘をゆらしながら帰っていきました。
 傘のおばけさんかしら。
 黙ったまま眺めていると、部屋から完全に出ようとせずに扉の隙間からこちらをちらちらと何度も見ています。
 ……いやらしい。付喪神って大抵、かまってちゃんだから困りますね。それに彼女はオッドアイですから、なにか突拍子のない言動でこちらの興味を引こうとしてくるかもしれません。そのうち、「まさか、後罪の触媒を<讃来歌>無しで?」なんて言い出してルビがないと会話すらできなくなるのではないでしょうか。
 でも、彼女はオッドアイですしお似合いかもしれませんね。
 やったね、からかさちゃん! 生まれがハーフとか主張しても納得させられますよ!
 そこに入れ替わるように、入室する二つの影があった。

「あら、コアクマイキー。相変わらず呼びにくい名前ね」
「あら、コアクマイキー。相変わらず呼びたくない名前ね」
「そういうあなた方は姉妹のレミリア様とフランドール様。しかもお二人はこの館の主人で吸血鬼なんですよね」

「もちろん、主人で吸血鬼よ」
「もちろん、主人で吸血鬼に決まってるよ」





『女がいっぱい』

 私の身の上を語るには、三人の女を出さねばならない。

「三人も? マジカルスターちゃんったら女泣かせだね」

 陰陽玉が楽しそうに言う。
 話し始めて間もなくこれなのだから、さすがの私も閉口する。陰陽玉は人の逆上を掻き立てるのが実に上手い。
 私は陰陽玉をじろりと睨みつけた。
 しかし、こいつは私の非難の視線もそよ風と言わんばかりに澄ましている。
 なんという奴だろう。もっとも、大胆にも体を二分する艶めかしい曲線模様を、肌の上に描くような輩のことだ。知性の羞恥を感じる部位が、麻痺しているにちがいない。
 こういう手合いは無視するに限る。構っていてはきりがないのだ。
 陰陽玉のニコニコ笑いを、努めて眼中にないという風を装って、私は話を続けることにした。


 私の身の上を語るには、三人の女を出さねばならない。
 だが、女は一人扱うだけでも難儀する。
 細心の注意を払わねばならない。こちらの不潔を気取らせてはいけない。お前を見ているよと意味のこもった視線をたえず注いでやらねば、始末が悪い。
 それが三倍ともなると、考えるだけで辟易する。ゲッと悲鳴をあげたくなる。

 それでも、話さずにはいられないのだ。
 わかるだろうか。私を取り巻く事情の一切を、もう少しも、体のうちに留めておきたくないのである。
 これは決して、浅はかな欲に突かれているからというのではない。
 こうした衝動は誰のもとにも訪れる。影のように後ろに佇み、心の暗がりを目に見える形で晒すのだ。
 この不幸に、私はとても耐えられない。

 道理に反するわけでもないのだ。
 ただ、自分のことを話したい。そんなことも許されないと、いったい誰が決めたのだろうか。
 私はまじかる☆咲夜ちゃんスターという一介の道具に過ぎないが、それだけで口を閉ざす謂われはない。
 もちろん、まじかる☆咲夜ちゃんスターの素晴らしさは、誰もが知っているのだろう。
 あの優れた護身具が世に現れたことで、幻想郷のあらゆる種族が、大なり小なりさまざまな影響を受けたのだ。
 人々は以前ほど理不尽な死におびえることがなくなり、妖怪は手ごわくなった人間にやりごたえを感じるようになり、神々は新たな信仰方式として注目し、妖精はなんて大きな飴玉だろうと驚いた。
 誰もが私を認め、褒め称えた。そんな私自身の話がしたいという。
 世に広く知られた身でありながら、自分のことを事細かに話そうというのだから、私もひどく面倒な道具である。こういったものはガラクタといえる。早く捨てるといい。


「そういう言い方、よくないよ。どうして、自分のことを大切にできないの? マジカルスターちゃんは、ガラクタなんかじゃないんだよ?」

 陰陽玉はうるさい。声ではなく、ポーズがやかましいのである。
 私の情けなさが愉快で仕方ないのだろうに、あなたが心配で夜も眠れないという、気取った態度を見せてくる。
 嘘がいけないのではない。一生を正直に捧げる覚悟もなく、かといって自分の可愛さのあまりに人を騙すこともできない、半端な態度が気に入らないのだ。
 私は半ば呆れて、陰陽玉になにか言い返すこともせず、そのまま話の続きに入った。


 今は女の話だ。私を打ち捨てるのはその後でいい。
 三人の女はいずれも少女である。
 どれも可憐でおそろしく美しいのだが、それだけに怖い。女の強さは肌に浮き出るものなのだから、彼女たちの可愛らしさには眩暈を覚える。
 私だって、自分の容貌に自信がないわけでもない。大人の顔ほどの大きさの球体で、もちもちとした弾力性があり、つやつやした紫色の表面には星の図形が描かれている。体重だって、リンゴの三個分。ほら、負けていない。いい勝負ができると思う。
 ただ、私にも分別はある。いくら美しさに自信があるといっても、それをかたっぱしから試そうというのは品に欠ける。
 それに、決着をつければ線引きがなされてしまう。こちら勝ち組、こちら負け犬、という具合である。そうなると、次からどういう顔をして彼女たちに会えばよいのかわからない。気遣いのいやらしさには、うんざりする。可哀想な私。気の毒な彼女たち。こうした比較は、誰も得をしないのだ。
 だから、競うことなどしない。賢明である。


「馬鹿ジャネーノ」

 八卦炉がうるさく言った。
 これは単純に声がよくなかった。波のように高まり低まりを繰り返すものだから、聞くものに不快さを植え付ける。
 私がやはり視線で咎めると、八卦炉は、馬鹿、馬鹿、とさらに罵る。
 金属製はこれだからいけない。蔑視の癖がある。

「だめだよ、ケロちゃん」

 場を察したのか、陰陽玉がたしなめるように言った。八卦炉は一応、陰険の口を閉じてみせた。
 私はというと、八卦炉だからケロちゃんなどとする陰陽玉に、言い知れぬ恥ずかしさを覚えていた。火照りのあまりに、顔から蒸気が出そうになる。
 なぜ、自分のことでもないのに、カッカと熱くならねばいけないのだろう。
 陰陽玉は私を無意味に困らせる。

「そんなこと言ったらいけないでしょ。馬鹿って言った方が馬鹿なんだからね」
「ヘエ、ソーナノ? オイ、マジカルスター。チョット私ノコト、馬鹿ッテ言ッテミロヨ、ナア」

 馬鹿ばかりだ。
 私は話す相手を間違えたのかもしれない。しかし、ここまで言っておきながら、もういいと逃げ出すのも癪である。
 それに、これは自分の問答なのだ。誰かに話す形を借りて、自分へ問いただしているに過ぎない。
 話す相手は誰でもいい。こんな奴らでも、置物よりはずっといい。そのはずだ。
 そもそも、私の話を聞いてくれるのがこいつらしかいないのだ。優れた護身具である私の高貴さが、他のものには近寄りがたさと映っているためであろう。
 そんな私に平気で近づく奴は、よほどの恐れ知らずか、ただの馬鹿だ。陰陽玉と八卦炉が、そのどちらであるかは言うまでもない。まったく、仕方のない奴らである。
 私はあれこれ考えているうちに、なんとか話を続ける元気を取り戻した。


 女の話をする。
 一人は十六夜咲夜という。これは職業メイドであり、私の親である。
 親といっても、咲夜が自らの胎で私を育てたというのではない。私を育てたのは、彼女の物持ちのよさから来る愛情だ。それまでの私は、ただのゴム毬でしかなかった。
 私は護身具である前はゴム毬であったのだ。
 一から話した方がいいのだろう。まじかる☆咲夜ちゃんスターについて、ナイフを射出する扱いやすい護身具だと知っている者は多いが、その生い立ちまで話せる者はほとんどいない。お前たちもきっと、そうだ。
 これを機に、学ぶといい。

 咲夜が幼少のとき、つまりまだメイドの生活に不慣れで、館の住人としても日が浅かった頃、私は早々に彼女のものになった。
 門番の任についていた赤髪の女性が、小さく無口であった咲夜と打ち解けあうために、私を贈り物に差し出したのだ。
 私は咲夜を大層よろこばせた。後になって考えると、これは私の誤解であった。彼女たちは互いに気にしあっていて、誰かがその溝をならしてやるだけでよかったのだ。
 しかし、咲夜は私を大切に扱ってくれた。ほとんど毎日、門に行っては赤髪の女性と一緒に、私を突いたり跳ねたりさせて、きゃあきゃあと笑いあっていた。歳のはなれた姉妹が仲良くやっているようで、見ていてどうにも快かった。
 咲夜は赤髪の女性に大分懐いたと見えて、その親愛は私にも分け隔てなく与えられた。そうした愛情に当てられ続けた結果、私の中に潜んでいた、まじかる☆咲夜ちゃんスターの自意識が、日の光を浴びて芽吹く草の種のように顔を出したのだ。

 私がまじかる☆咲夜ちゃんスターとなったのは、つまり、私の恋の顕れに他ならない。
 咲夜から向けられた感情のきらめきが、私の内部で恋となり、ピッカピッカと反射してみせたのだ。
 惚れた女を守りたいと思うのは、ごく自然の発想である。私は道具であるから性別の概念はないが、それがどうして持ち主に情熱を注がない理由になるのだろう。
 恋のエネルギーが、私を護身具へと押し上げた。
 咲夜が命名決闘法案の一プレイヤーとなったときも、すかさず彼女を守るべく、その周囲を漂った。
 恋の熱が浮力を生み、感情の渦が引力となって、私は彼女にぴったりと付き従う護身具となったのだ。

 なんら、おかしなことはない。
 命名決闘法案が制定されてから、こうした護身具はむしろ中心であり、今やプレイヤーでない人々さえパートナーにしている。
 それというのも、弾幕ごっこのプロのプレイヤーの引き連れる護身具、お前たち陰陽玉や八卦炉、そしてまじかる☆咲夜ちゃんスターといった名だたる決闘道具が、何を燃料にしているのかが、人々に知れたからである。
 そもそも、あの特異な決闘法が、人々の興味に晒されぬわけがなかった。弾幕ごっこのプロのプレイヤーは次第に注目を集め、同時に彼女たちが引き連れる護身具も目を惹くようになった。
 優れた護身具を前にして、その恩恵にあやかりたいと思うのは当然のことである。
 あの道具があれば、自分たちでも妖怪を撃退できるのではないか。いや、どうだろう。人外をも圧倒する護身具はやはり、巫女の神通力や魔法使いの魔力や従者のメイド力といった幻想力を燃料にしているのだ。我々には手が出せぬ。
 人々はこうした結論に落ち着いた。
 まったく論理の外である。持たざる人々の考えは、どうもいい加減で仕方ない。所詮は浅慮である。
 道具の自我を支えるほどの優れた変換効率を誇るエネルギー……これが、恋以外の何物だと言うのだろう。
 幻想力では、とても足りない。莫大な恋のエネルギーでなくては、護身具はぴくりとも動けないのだ。


「私たちって恋心で生きてるの? 全然、知らなかったよ。霊夢さんのこと、好きって言えば好きだけどさ」

 陰陽玉がさも驚いたように言った。
 知ってるくせに、知らないふりをしているのだ。私にはそれがおかしくて、仕方なかった。
 もちろん、陰陽玉は知っているに決まってる。なぜ、自分が博麗の護身具として歴代の巫女と付き合い続けているのかを、知らないはずがないのだから。
 こいつは、巫女の脇に執着する変態で、外気に触れる巫女の脇を守るために、その周囲に張り付き、ほかの者に横取りされまいと針を吐き出すのだ。
 そのせいで、歴代の巫女は陰陽玉に恋をさせるために、脇を晒さなければならなかった。しかし、袖がなければ揚力を得られず、空を飛ぶこともままならない。袖と脇の両立が、あの奇妙な巫女服を生み出したのである。

 八卦炉は、もっとダメだ。
 あれは、金属製特有の選り好みの激しさがあり、自分好みの相手でなければ、ぴくりとも動こうとしない。
 その好みは複雑極まり、ふわふわの金髪に若干の巻き毛、桃色の唇とそこから覗く白い歯、レモンのようにスッとする性格に乙女心をしのばせ、実直な態度と柔軟な思考を併せ持ち、自信家で努力家、なにか怖い話を聞いた夜は一人では眠れず、十三歳までお風呂には誰かと一緒でないと入られない性分、また健康的で肉付きがよく、情熱と活力を周囲に振りまく、なんとも可愛らしい少女、とのことだった。
 童貞をこじらせたとしか思えないこの注文に、ぴたりと適った恋人が現れることはまずありえない。その点で言えば、八卦炉は人生の勝ち組である。
 しかし、八卦炉に限らず、魔導兵器の多くはこうした己の夢に固執しているため、護身具としての扱いやすさは極悪であった。





『嘘販売株式会社』

「私は菜食主義者なんです。ご存じでしたか?」

 上白沢慧音は静かに言った。その表情は機械的で、初めて顔をつきあわせて話をする場にはふさわしくないものだった。
 しかし、二ッ岩マミゾウはそんな相手の態度にもまったく気にせず、にこりと笑った。彼女の取引に応じる客というのは、大抵そういった顔つきをしている。

「それがおぬしの売りたい嘘か?」

 マミゾウの言葉に、慧音は首を横にふった。

「もちろん、違います。ですが、なにより私の常食について知ってもらわねばならなかったので、真っ先にお話したのです」
「なるほどのう。それで?」
「私の職業についてお話する必要はありますか」

 マミゾウはうなずかなかった。

「寺小屋の先生じゃな。立派なもんじゃ。半妖とはいえ、なかなかできることではないからの」
「その通り。普通ならできることではありません。半人半獣の私が、里で教職を任されるなど。なぜ私には許されるのか、おわかりですか?」

 慧音はそうたずねたが、マミゾウは考えるそぶりも見せなかった。
 ただ彼女は、畳の目を指の腹でなでながら、客の顔を眺めていただけだった。

「私が菜食主義だからです」
「というと?」
「食われる心配がないということですよ。人間からすれば危険はなく、それでいて人外に対抗できる心強い味方ですから」

 言って、慧音は押し黙った。
 途端に、二人のいる命蓮寺の一室はしんと静まりかえった。
 異様な静けさだった。その奇妙な静寂が、慧音にある幻覚を見せた。
 この空間だけが外界から切り離され、この世には自分と目の前の女の二人だけになったという錯覚。
 だが、その孤独感こそ慧音にとって心安らぐものだった。
 今いるのは自分たちだけ。話しても誰かに聞かれる心配もない。
 慧音の胸のうちで、しぼんでいた欲望がふたたびむくむくと膨らみ始めた。舌は活力を取り戻し、やがて彼女は言葉を継いだ。

「私の菜食主義は、つまり、人々の信用の証なのです





『心理セラピスト鈴仙のカルテ』

『愛されない子』
鈴仙は心理セラピストとして、レミリアに妹のフランドールの自閉症治療を依頼される。
常に体を半分に折ってベッドに横たわるフランドール。
「こうしないと、私の中身がこぼれてしまう」
理由をたずねる鈴仙に、フランドールはそうつぶやくばかりだった。
事態の打開のために、自分の能力による催眠療法を試みた鈴仙だったが、そこでフランドールのおぞましい過去が立ちふさがる。
鈴仙は彼女の光を取り戻せるのか。

『檻の中の子』
心理セラピスト鈴仙は、古明地さとりから、情緒不安定な妹こいしへの精神療法を依頼される。
こいしは、常に椅子で周りをかため、机の下に身を縮ませていた。懸命に語りかける鈴仙の姿に、やがてこいしは口を開く。
「おねがい。もう閉じ込めないで」
断片的に語られる親族の惨憺たる教育の日々は、こいしをつめたい檻の中へと追いやった。
鈴仙は彼女の檻を開けるのか。

『よその子』
心理セラピスト鈴仙は、地底癲狂院『地霊殿』の患者である古明地さとりの自閉症治療を任される。
鈴仙は動物好きなさとりに対して、アニマルセラピーを行う。快方に向かっていくさとりは自分の妹、こいしのことを話すようになった。
だが、関係者の誰もがこいしの存在を知らなかった。
妹のこいしとは彼女の妄想の産物ではないか。
そう考えた鈴仙は催眠療法の切り替えを試みる。そして彼女は、眠っているさとりの髪色が変わっていくのを目撃する。

『キメラと呼ばれた子』
心理セラピスト鈴仙のもとに聖白蓮の依頼が舞い込む。
その内容は、おそろしく粗暴な封獣ぬえの教育。
一度暴れると手がつけられず、大人しくなったと思うと誰も近づけさせないように身構える。
暴力的な行動と、繊細で複雑なぬえの心に、それでも鈴仙は誠実に向き合い続ける。
そしてついに、ぬえは鬱屈した精神を爆発させた。
「なんで放っておいてくれないの! これじゃ鈴仙を嫌いになれない!」
正体不明の子に鈴仙の言葉は届くのか。

『幽霊のような子』
霍青娥から宮古芳香の選択的無言症の治療を依頼された鈴仙。
死体の精神という未知の領域にいる芳香にとまどいながらも鈴仙は交流を続けていく。
次第にお互いの距離は近づき始め、芳香は鈴仙に自らを打ち明ける。
「黙ってないとだめ。痛いって叫ばないように」
彼女の背景にあったのは、日常的な虐待とそれを容認する宗教的環境だった。
鈴仙は彼女の手をつかめるのか。
没理由
『コー! アクマイキー』:名前の語呂悪すぎ。
『女がいっぱい』:いやもうこれ以上進展しなさそう。
『嘘販売株式会社』:他にもいくつか幻想郷住民の嘘を書かなきゃいけないんだけど、思いつかなかった。
『心理セラピスト鈴仙のカルテ』:トリイ・ヘイデンの著作全部を読み終わってないから。
智弘
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コメント



0.7777777簡易評価
1.12345678飛び入り魚削除
オー! マイキーが分かる人がいるのかどうかが問題ですね。
「女がいっぱい」が逆転サヨナラ完成するのを夢に見ます
2.12345678キリ番ゲット!(核笑)削除
『女がいっぱい』は素直に面白いです。どう落とせばいいのかさっぱりですが……
4.6666666キリ番ゲット!(核笑)削除
小学校の図書室に『不死販売株式会社』ってSF作品あったな。

>『幽霊のような子』
芳香が切ない……