エイプリルフール企画作品紹介　2010年編

「いらっしゃい……、なんだ阿求か」
「それ、この前も言いましたよね？」

――
「で、こんな日、こんな所で私たちは何を話すのかしら？」
「えーっと、なになに、『今年は投稿作品のレビュー書くほど
　リアルタイムで張り付くことが出来ないので、
　過去の創想話エイプリルフール企画の作品紹介をしたいなー、と。
　形式もちょっと捻ってみようかな、と』だそうで」
「筆を執っては折り、執っては折りしてきた読み専の癖に挑戦的ね」
「まあ、そういうことだから、とっとと紹介に移りましょう」
「思いっきりメタな発言だけど大丈夫？」
「大丈夫じゃない？4月1日だし」



2010年東方創想話エイプリルフール企画「偽型・東方嘘々話」作品紹介



「という事で、東方創想話で行われているエイプリルフール企画の紹介をします。
　担当は私、本居小鈴と」
「稗田阿求でお送りします。さて、まずエイプリルフール企画とは」
「そこから？」
「そこから。知らずに入ってびっくりしたって人いるし。
　エイプリルフール企画とは、そのままズバリ4月1日に嘘の企画をサイトが行う事。
　個人のブログからニュースサイト、名前を二度見するような大企業まで、
　その規模の大小にかかわらず多くのサイトが行っています」
「本格的になったのは21世紀に入ってからですね。グーグルマップがドットになったり、
　ニコニコ動画が黒くなったりしたのを見た人は結構いそうです。
　あと、世相も良く出てますね。堀江ライブドア健在の時はサイトが互いに買収しあったり、
　計画停電があった2011年は節電モードと称して暗くなったり。」
「ツイッターやソーシャルゲームでも企画されることがあるみたいね」
「そうそう、そしてここ東方創想話でも御多分に洩れず4月1日に企画が行われる、と」
「そういうこと。1日だけトップを乗っ取り、数日の後にはリンクが消える企画サイトよ」
「リンクが消滅した後も削除はされていないから、アドレスが分かれば見れるのも特徴。
　本当に1日限りというサイトも多いから、これは有り難いわね。
　名前は毎年変わってるみたい。去年がヨーソローホイサッサー、一昨年が朗報好々爺」
「そして初回である3年前の2010年は、偽型・東方嘘々話、という訳」



「では紹介していきましょう」
「これ、250作品もあるのね……。凄い量」
「本当に1日だけ公開という方針で作者の方が削除された作品もあるから、本来の数は272作品ね」
「創想話で一番投稿速度が速かった時は？」
「4日で作品集が変わったらしいから、大体1日25作。つまりその10倍」
「祭りのエネルギーって怖い」
「流石にこの量をじっくり見るのは無理ね。傾向ごとにまとめつつ、ざっくり紹介しましょう」



・うはうはザブーン　2008年紅楼夢原稿 （電気羊 氏）
・八雲考 （俄雨 氏）

「まずは同人誌原稿の投稿ね」
「いきなりぶっ飛んだの来ましたね」
「何言ってるの、物凄くまともじゃないの。本にしたものその物だから、分量も内容もしっかり」
「そのものそのまんまだからじゃないですか！これ大丈夫なの？」
「創想話じゃないのだから初出でなくてOK、作者が投稿したのだから同人誌に出していても問題なし」
「あっさり返された！」
「それに」「それに？」
「この程度で騒いでいたらきっと最後まで持たない」
「ですよねー」
「あと、『恋色ロジック（電気羊 氏）』は例大祭8で頒布されたわね」
「あとがきには『続きはまた来年書きますね＞＜』と。流石の有言実行ね」



・時には野生の話を （ダイヤモンド混ぜ混ぜビビンバ 氏）
・踊るワラキア（逆輸入版） （(n'∀')η 氏）
・クイズ！サトリオネア２！ （ＴＡＭ 氏）
・乳首ビンビン丸の冒険 （乳首ビンビン丸 氏）
・とりあえず『霊夢は私が育てた』を某サイトで英訳して再翻訳してみた （超空気作家もろきゅー 氏）

「次はこれ」
「これは分かる人はニヤリときますね」
「そう。創想話に投稿した作品のパロディや続編、再翻訳ね」
「パロディだったり、一発ネタだったり、内容はバラバラみたい」
「開けてみないと分からない所も楽しみ。元ネタ分かる人は読んでみるといいんじゃないかしら」



・ルタイルの扇　（二千字バージョン） （えぬじぃ 氏）
・オリエンタルバレンタイン （えぬじぃ 氏）
・魔法少女リリカルなのはBURNING　【全】 （浅木原忍 氏）
・そう、そのまま飲み込んで。僕のチャージングＧｏ （淫獣魔沌 氏）
・日本の新自由主義改革――同意の形成の特徴について （スポポビッチ 氏）

「今度はなんでしょうこれ？」
「東方分ゼロの作品ね。上から順にオリジナル、kanon、なのは、チャー研、卒業論文」
「卒業論文！？」
「投稿された時はスレからIRCまで大騒ぎになったらしいわよ」
「そりゃそうでしょ……」
「もう1つとんでもないのが浅木原忍さんの作品。容量1038KBは思わず二度見したわ」
「1MB越えた作品は創想話・こんぺ・4/1企画合わせてもこれだけね」



「さて、他にも真面目な作品から一発ネタのギャグまでよりどりみどりなのだけれども
　それは実際に手に取ってみてという事で」
「最後におすすめの作品を数作紹介しますね」


・創想話がエアマスター風だったら （白 氏）

「得点で頭一つ抜けたのはこの作品。
　当時の創想話を盛り上げてた作家の方々を使いに使った作品ね」
「得点も10点から10万点まで1ケタ刻みという、かなりぶっ飛んだネタだけどね」



・最後の５３分 （バーボン 氏）
・Keine Rose ohne Dornen. （深山咲 氏）

「おぉ、これは良い作品ね」
「真面目に4月1日を描いた作品よ。ネタばかりと思ったら大間違いなのがやはり創想話」
「バーボンさんの作品はヒロシゲ最後の日の話、深山咲さんのはさとりのエイプリルフールの話、
　4月1日というテーマを扱いつつ、創想話でも問題ない筋の通った作品」
「読み逃しがもったいなく思う作品ね」



・Takuさんだけを愛してる （東風谷早苗 氏）

「俗にいう一発ネタ作品ね。作者ネタでもある。
　数行しかない作品だけども、感想コメントが良い仕事している。
　でも、それは他の一発ネタの作品でも言える事ね。なんでこの作品を？」
「それは」
「それは？」
「この作品が次の年の企画でも続くからなのよ」



「ということで、次は2011年、朗報好々爺の作品紹介です」
「それでは、次の方、お願いしますね！」
「って、え！？私たちここで終わり？」
「そうだけど？もうだいぶ喋ったし。あんまり体力使うと家の人が心配するのよね」
「なら最初から言ってよ、もう……」
「まあまあ。そんなこんなで2010年のエイプリルフール企画
　『東方嘘々話』の作品紹介は、稗田阿求と」
「本居小鈴でお送りいたしました」
「2013年のエイプリルフール、この企画やweb全体でどのような笑いのネタが飛び出してくるのか
　私は非常に楽しみです」
「今年の作品を見るだけでも精一杯な気がしますけど、
　過去の作品もアクセスできるのですから、たまには振り返ってみるのも一興です」
「では、ひとまずこの辺で」
「ありがとうございました！」

前回、前々回とレビューを投下してきましたが、
今年は色々な事情で4月1日はレビュー出来るような時間が取れないので、
ちょっと趣向を変えてこんな形式で過去の作品紹介をしてみました。

東方キャラを喋らすのはこれが初めてだったりします。無謀というレベルじゃなかった。
創想話に作品を投稿している方々には益々頭が上がりません。

2011年の企画は数時間後か朝にでも。